ワインの味わいには必ず理由がある
今日は午前中はラシーヌの試飲会、そして午後はオレゴンとワシントンワインの試飲会。
ラシーヌの試飲会はほとんどピノばかりで久々にいろいろと比較できて面白かったのですが、実はあれっという感じのワインもありました。これに関しては言及しませんが、どうしてこうなのかはなんとなく理由がわかっています。
午後のアメリカワインの会はいろいろなインポーターのワインがありましたが、デプト・プランニング以外のインポーターはほとんど全滅で、相変わらず世の中のワイン事情のひどさにあきれて帰ってきました。緩いわ、酸が無いわ、自分たちの恥部をさらけ出しているとしか思えないようなワインばかり。しかしこんな風に感じるのはワインの状態にうるさい人たちだけなんだろうなってな感じです。
だいたいちゃんとしたインポーターでもワインの味わいに問題がある場合がある。それはその日の気象状況、動かしたばかりのワインかどうか、温度の問題、エアコンなどの電磁波の問題。それらの原因をどのように把握し解決していくかがワインを楽しむものとして必要なことなのです。
お店でも何故かここで飲むと今ひとつワインの輪郭が明確にならないなんてこともあります。電気製品が多かったりすると明らかにワインが美味しくない。
ワインが今ひとつだなと思ったときに、それがコルクのせいなのか、場所のせいなのか、温度なのか、落ち着いていないからなのか、酒屋が悪いのか、インポーターが駄目なのか、それともお店の管理が悪いのかなどが判断できるようになるとワインって本当に面白い世界になってきます。
先日iPodでワイン雑誌を読んでいましたが、正直印象としてはこんな雑誌読んでたら絶対に美味しいワインに出会えないだろうなと言うこと。タイアップ記事ばかりだし、お金をもらっているクライアントを持ち上げるような記事ばかりだし、もうワインの状態関係なしに能書きだけでワインを語っている。なんか昔助教授なんかが内容もないようなことを難しく語って雲にまくようなそんな雰囲気。
ワインの世界ってワインビジネスという名目の元、いかに顧客を育てないかが鍵なんて感じに感じてしまいます。知識だけ植え付けて本当の味わいなんかは教えない。だからいつまで経っても美味しいワインなんてわかるはずがないわけです。日本人は先生好きだから先生の言ったことは絶対みたいな信じ方をする。料理の味わいは自分で判断するのに何故かワインの味わいは先生に従う。ほんと不思議な世界です。っていうか先生嫌いの私にとっては狂った世界にしか思えません。
ワインも料理と同じように美味しい美味しくないだけでとらえる。それが正しい道なのです。
昔はこんなこと言ったら馬鹿にされましたが、それは昔は美味しいワインがほとんどなかったからワインは美味しい美味しくないで判断しちゃいけないとか言っていたわけです。全く都合の良い言い訳です。
ワインはまず自分が美味しいと思うかどうかからスタートしましょう。勉強なんて後付で良いんです。疑問に思ったら調べれば良い。美味しくないときに何故かという疑問を持つことが一番大事なのです。その疑問が解決できていったらだんだん美味しいワインに近づいていけるのです。
ワインの世界で最も大切なことは疑うことなのです。信じてはいけません。自分が責任をもって判断すること。人を信じたら必ず報いを受けます。
ワインを輸入する際も人を信じたら必ずまともにワインを輸入することは出来ないのです。
別に人間不信じゃないですよ。相手のことをよく知りどこまでは大丈夫なのかを判断することが大切なのです。信じると言うことは相手に責任を押しつけてそこで考えるのをやめることにもなるのです。相手が駄目な場合はそこで全てが終わる。自分で考え感じること、これがワインの世界で最も大切なことなのです。
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