ティフェンブルンナー / シャルドネ・リンティクラウス [2012]
私がこのワインを最後に飲んだのはもう15年以上前だと思う。
透明感のあるボディーに、その当時のイタリアらしいちょっと生樹の香りがするイメージで非常にできは良いのだがそれほどまでだとは思っていなかった。
ところがどうであろう。昨日飲んでみると、いわゆる昔のムルソーのようなフレンチオークを焦がしたような樽香ではなく、溶かしバターのような濃密な香りにボディーにも溶け込んだねっとりとした質感、全然昔とは印象が違いそれだけ進化した姿を感じさせた。正直今までいろいろなワインを飲んできたが、このようなワインは初めてだ。ある意味作られた味と言えばそうなのだが、この溶かしバターのような香りと味わいは後を引く。多分このワインを嫌いな人はそういないのではないだろうか。1本飲むにはどうかなと思えるが、2〜3人で飲めば十二分に満足感を得られる。比類希なる個性というよりもはティフェンブルンナーが作り出した新たなる魅力とでも言おうか。一度は飲んでみても良いワインだし、はまってしまう人もいるようなワインである。久々に驚いた!
2017/05/05
に再度開けてみたが、このワインは決して小さめの白ワイングラスで飲むのではなくブルゴーニュ・グラスで飲むべき。バタール系のブルゴーニュを飲む感覚でグラスを選ぶべきである。小さめのソーヴィニョングラスで飲むとブルゴーニュグラスでは感じられない足るの強めのニュアンスが出てきてバランスが悪くなる。
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