エルンスト・トリーバウマー / ブラウフレンキッシュ オーベラー・ヴァルト [2018]
ブラウフレンキッシュ、この葡萄で作られる赤ワインは、国際的な品種ではありえないほど個性に満ち溢れていて独特な姿。正直私は以前はそれほど好きではなかった。ところがあるとき急にこの葡萄で作られる赤が好きになってきた。一体なぜなのか。
ブルゴーニュの古酒を好み、ボルドーから始まったワイン人生はあらゆる有名ワインを飲み尽くしてきた。香りを嗅いだだけで味わいのイメージがわかるほどに印象に残っているワインが多い。だからこそ今そういったワインを飲んでも懐かしさしかなく、決して高価なお金を払って飲みたいとは思えない。食の変化とともに、年代も変わり今若い人たちによって作られるワインの世界は、昔とは違う。私もようやくそういった世界に慣れ親しめるようになってきたのかもしれない。だからこそ今このワインが美味しいと思えるのだろう。
脚色があまりない、自然な姿のワイン、この個性が私の触手に反応したのだ。
比較的ドライで土っぽい味わい、香りもそれと同様で、まさに暑い時期に飲むには実に良いワインだ。昨日は冷凍してあった蝦夷鹿の赤ワイン煮を作ったが、まさにぴったりのワインだった。ワインはテラス・ド・ギレムのカベルネ、それにバルデスピノ / モスカテル・プロメサをマデラの代わりにして煮込んだが、かなりいい出来。今日うちでパーティーがあるから2日目の煮込みはさらに美味しくなっているはずだから、ソースを更に煮詰めて出してみよう。
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