ラシーヌのシャンパーニュ試飲会

今日はラシーヌの事務所でシャンパーニュだけの試飲会。

輸入されたばかりのシャンパーニュが多く全体的にドライで泡が強くあまり落ち着いていないので差が明確には分かりませんでしたが、30分ほど時間がたつとかなり落ち着いてきて若干ボディーと表情が出てきます。

今回ラエルト・フレールは異常なほどキュヴェを増やしており、一部のキュヴェは酸化防止剤がかなり少ないようでちょっと独特の自然派系香りが出ていました。でもそれ以外のキュヴェは昔に比べるとずいぶん早熟になりました。

最近思うのですが、やはりこの酸化系の香りが出るというのは良くないと感じます。葡萄の樹齢や質によって自然発生する酸化防止剤の量を換算した上で添加量を決めるなどの対策が必要な気がします。

今日飲んだシャンパンで感じるのは、収穫時期の問題と樽の使い方、シャンパーニュは酸が決め手になるので全体的に非常に酸が強いのですが、私が思うのは酸があまりにも強く糖度が低い場合熟成によってでてくる複雑さが欠如してしまうのではないかと言うことです。補糖も何もしない場合そのことをもう少し考えても良いのではないかと思います。ドサージュの量が少ない方が良いという傾向ですが、それだと熟成の妙味が減るような気がします。それと作り手を比べると樽の使い方の違いが明確に出ています。だいたいブルゴーニュの1年落ちの樽や以前から使っている樽を使い回しているようですが、その樽の要素も大きくシャンパーニュの性格に関わってくると思います。

熟成を期待できないシャンパンの場合はやはり若い時期のピュアーさを楽しむと言うことになるのでとにかくよく落ち着かせて最適の温度で飲むことが大切。落ち着かせることで魅力を最大限に引き出します。

それとやはりシャンパンも泡を立てないようにグラスを斜めにして注いだ方が要素を明確に把握できました。特に泡の質が良いラシーヌの輸入するシャンパンはこの作業が必要です。

そこら辺の状態の悪いシャンパンとは比べものにならないほど良いのですが、飲み方に工夫をしないと本来の良さがわかりにくいシャンパンもありますね。

今日一番わかりやすく美味しかったのはリシャール・シュルラン。まあ年末までにはかなり落ち着くでしょうからそれまで落ち着かせて最高の状態でお楽しみ下さい。


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