メオ・カミュゼ・フレール・エ・スール / ブルゴーニュ・ルージュ [2014]

ニコラ・メオは数年前にお会いした時より私と同様白髪となり、短い時期でかなり歳をとったように感じるがナイスガイといった感じでいい歳の取り方をしている。ニコラ・ジェイを手がけるなどまた新しい境地を見出そうとしているが、メオ・カミュぜもそろそろ境地に達しているように感じる。若し頃、ドメーヌの醸造長だったアンリ•ジャイエという最高の先生から教えを受けたのにもかかわらずいうことを聞かなかった彼が今歳をとり色々な変遷を通ったことで彼なりの境地にたどり着いたのだ。決して派手さはない。日本で受け筋の強烈なインパクトや派手やかさはない。だがそこには誰もたどり着くことのできないような明確な個性と質感の良さ、驚くほどの上品さ、決してアメリカを向いていない抽出が強くないボディーの中にある見事な世界を演出している。このブルゴーニュ・ルージュを飲むだけで彼の本質がわかるというものだ。淡いながらも真の太い酒質の中にあるのはまさにニコラ・メオ・ワールド。そして上のクラスのワインにはテロワールなりの深みが宿っている。長い歴史の中でネゴシアンのぶどうを作る栽培家との親交も厚くドメーヌものと遜色のない姿を見ることができるは実に嬉しい。

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