クレメンス・ブッシュ / リースリング・マリエンブルク・ファーライ・テラッセン [2009]
リリース直後は非常にドライで酸が驚くほど強かったワインも今ではすっかりこなれて複雑な風味が見事に出始めている。ドイツワインといえばちょっとひねたような熱が入ることで独特の鼻につくような風味が出てくることが多く焦点もぼやけがちだが、このワインはやはり状態が良いとここまで明確な魅力が出てくることをわからせてくれる。酸の強さはすっかりボディーに溶け込みかと言ってなくなったわけではなくボディーを見事に支えており、この明確な風味は酸のおかげであることがよくわかる。時間が経つごとに若干の甘みを感じるようになるところがいかにもドイツワインらしい。まだまだ熟成できそうな感じでこれからどのような姿を見せてくれるのか楽しみになるワインである。
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