劣化と健全な酸化を勘違いしているのは致命的
私の通っているお医者さんと珍しくワイン談義になったのだが、その先生の友人に自然派好きの人がいてその人主催のワイン会に行ったら、あまりにワインが不味くて気持ち悪い上に会費も高く飲み過ぎてその上二日酔いになったといっていました。そのとき私が言った言葉は「、、、」これを言ったら物議を醸し出すのは必定!
私も正直先生の話に全く同じことを感じているので、世の中いかれてるなと思っているのです。
自然派ワインの劣化したワインが美味しいと思っている人たちは凄く多く、酵母臭のような酸化臭がしなければ美味しいと思えないような人たちがやまほどいるわけです。
健全なワインでもそのようなワインのイメージを持った自然派ワインはあるのですが、それはそれで腐っているワインよりもはまし。
その先生もいっていましたが、どれを飲んでも同じような味わいがして高い金など払う気がしないと、、。
当たり前です。私もそこに関しては同じ感覚で、それぞれのワインとしての差が少なく感じます。
ラシーヌ輸入のワインも常温で放置し、劣化させることで腐敗してきたときが美味しいと思っている。
ある人から話を聞いたのですが、ある生産者が失敗したワインでも日本のインポーターが喜んで買ってくれるといっていたそうです。
まあ、人それぞれの嗜好ですから私は文句は言いたくないし、酔ってしまうと本当のことをいってしまうので出来るだけ近づかないようにしています。もうしゃべり出したら大変なことになってしまいますからね。
私はそのような人たちに一度生産者の元に行ってワインを飲んでみて欲しいですね。あまりにもの違いに唖然とするはずです。でも実は酷いワインを入れているインポーターの人たちだって自分たちの扱っているワインの生産者の元に行っているのです。それであれですからね、、全くもって日本のワイン業界はいかれてます。
昔のワインは多少強制的に熟成させた方が、欠点もでるけど美味しく熟成できる場合もあったのですが、今のように自然派のワインだとそれはあり得ないのです。酸化防止剤だってほとんど入っていないワインを常温で放置したりまともに輸入しないとどうなるのか、全くわかっていないのです。
きっとこのような人たちは健全なワインを飲むとジュースのように感じてしまうのでしょうね。確かにジュースっぽいワインも沢山ありますが。
今の食品って昔より全然腐らなくなりましたね。酸化防止剤が入っていたり、豆腐なんかは殺菌した容器の中で出来るので賞味期限が妙に長い。とにかく賞味期限が長いものが多いから、結構腐ることに鈍感になっているのかもしれません。アルコールが入っているから腐ってても腹は壊しませんが二日酔いになります。腐った自然派ワインが二日酔いにならないなんて、それ単純にあまり量を飲んでいないからでしょ!っと言いたい。
現代のワインは昔のワインと違い楽しみ方が違うのです。徹底的に扱いをよくしないと本来の姿を見ることは出来ない。理想的な姿を知っていればそれに近づける努力をする。それが正しい道です。
ワインホリックのお客さんの多くはこの意見に同意してくれると思いますが、それは健全なワインを日々飲んでいるからわかることなのです。
ワインはある意味その人のワイン環境によって大きく変わるということです。どんな友人がいてどんな人にワインを教わったのか、どんなお店で飲むのか、家にはちゃんとしたワインセラーがあるのか。
そう、最後にその先生いっていましたが「あるレストランで飲んだワインが美味しかったから買ってみたけど酷かったね!先日もワインを4本買ったけどまあまあ良かったのは1本だけ。これじゃ高いワイン買った方が良かったよ!」
そうですよね。安いワインに飛びつくと結局損をするわけです。
ところでその先生、まだうちのワインを飲んだことがありません。今度買ってくれるそうですが、どんな反応を見せるか楽しみです。
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